オピオイドへのゲートウェイ

オピオイドへのゲートウェイ

ゲートウェイがあるとしたら、それは大麻ではなくて初期のオピオイド処方のようです。
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ゲートウェイ・ドラッグが依存症を生み出すという仮説は、滑り坂論法を用いた詭弁です。それによれば、大麻のようなソフトドラッグを体験した人は、そこからエスカレートしてアンフェタミンやオピオイドのような危険な薬物に手を出すというのです。「リーファー・マッドネス」の時代にはこうやって危険薬物と結びつけることが、大麻を悪者にする手口でした。

この仮説は間違ってはいますが、依存症のいくつかの特徴を捉えています。オピオイド薬が人に破壊的なダメージを与える理由の一部は、耐性と逆耐性(感作)がつくことです。人の身体はオピオイドに暴露すると、あらゆる方法で内因性オピオイドの働きを阻害します。数週間、毎日それを続けると——それがモルヒネという医療麻薬であろうと闇市場で手に入れるフェンタニルであろうと——身体は、初めてオピオイド薬を使ったときの鎮痛作用に対しても快感に対しても耐性がつき、使わないと禁断症状が現れます。耐性は、多かれ少なかれすべての薬に付きものです。

逆耐性(感作)というのは見過ごされがちな、かつ捉えにくい現象で、オピオイド薬をときおり使うことでそれによって得られる報酬反応が強まり、それが依存性を強める一因となります。さらに困ったことに、オピオイド系ではない薬の中にもオピオイド薬に対する耐性と逆耐性がつく原因となるものがあるのです。バージニア・コモンウェルス大学の研究は、大麻にはそうした作用がないことの証拠を示しており、やはりゲートウェイ仮説を否定しています。依存症のラットモデルに合成カンナビノイドを投与した彼らの実験では、オピオイドに対する感作は起こりませんでした。一方、アンフェタミン(たとえば商品名アデロール)や、メタドン、ブプレノルフィンといった維持療法のためのオピオイド薬は逆耐性がつく原因となり、後のオピオイド薬依存につながりました。

もしもゲートウェイというものがあるとしたら、どうやらそれは大麻ではなく、初期のオピオイド処方のようです。

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