大麻と精神病

大麻と精神病

大麻は精神病を引き起こし、悪化させる — そんな主張が昔から、大麻否定派を支えています。
woman in distress

大麻は精神病を引き起こし、悪化させる—そんな主張が昔から、大麻反対論を支えています。けれども、膨大なお金を費やし、100年以上も前から必死に研究を重ねてきたにもかかわらず、その論拠は脆弱なままです。それがなぜなのかを、イギリスの研究者が短い論文にまとめています。

人口調査は明らかに、単に大麻の使用が精神病を引き起こすのではないことを示しています — ある人口集団における大麻の使用率と統合失調症の罹患率の間には、相関関係はほとんどないのです(これは疫学調査と呼ばれます)。でも、大麻の使用と精神病の発生の間には一貫して関係があります。この説明としてよく挙げられる3つの説明が、(1) 大麻はその影響を受けやすい人に精神病を引き起こす (2) 人は統合失調症と診断される以前から、自己治療の手段として大麻を使用する (3) 特定の遺伝的要因あるいは環境要因が、大麻の使用と統合失調症の両方を促進させる  というものです。

論文の著者は直接そのように述べてはいませんが、1番目の説明はワクチン接種反対派の主張に似ています — 疫学調査がワクチン接種と自閉症の発生率には相関関係がないことを示すと、反対派の主張は「ワクチンの影響を受けやすい人が自閉症になるのだ」というものに変わりました。これは検証するのが難しい主張です。これを大麻に当てはめれば (1) の説明になるわけですが、それを指摘する代わりに著者は、調査の手法が (1)  と (2) の説明を証明することも反証することもできないという点を強調しています。調査によっては、大麻の使用が統合失調症につながるのではなく、その逆に統合失調症が大麻の使用につながることを示唆するものもあります。大麻関連の調査においてもう一つの大きな交絡因子が、タバコの使用率の高さです。最後に著者は、調査対象となったデモグラフィックに見られる欠点を強調しています。こうした調査からは女性は往々にして除外されやすく、この問題に関する調査のほとんどは、西洋人男性のみを調査対象としているのです。これは医学的な調査に広く蔓延する大きな問題です。

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