タグ付けはもうやめよう——環境に優しくない?カリフォルニア州の大麻

タグ付けはもうやめよう——環境に優しくない?カリフォルニア州の大麻

大麻草一本一本を追跡しようという試みが、プラスチックごみとなって環境を汚しています。
大麻草一本一本を追跡しようという試みが、プラスチックごみとなって環境を汚しています。

カリフォルニア州は、常に進歩的な環境保護政策を率先して取り入れること、また大麻の栽培に関してもリーダー的存在であることを誇りとしています。それなのになぜ、この二つを融合させて、環境に優しい大麻運用規則をつくることができないのでしょう?

たとえば、カリフォルニア州が義務付けている大麻草のタグ付けについて考えてみましょう。(この規則の全文は、379ページにおよぶカリフォルニア州の大麻運用規定の 78ページ、Section 15048.4 にあります。)これはつまり、カリフォルニア州全土のすべての大麻草は、一本一本、個別の RFID タグを結束バンドで括り付けなければいけないという規則です。

カリフォルニア州で大麻の栽培免許がある土地は 2,000 エーカー[訳注:約800ヘクタール] にのぼり、毎年、3,000〜5,500万本の大麻が植え付けられます。大麻草に付けるタグは使い捨ての最たるもので、一度使用されたら繰り返して使われることは決してありません。大麻業界は環境に優しいと自負する割には、これは相当な量のプラスチックです。

年間数十万キロのプラスチックごみ

ごみになるのはタグだけではありません。3,000〜5,500万本分の結束バンド、タグと結束バンドを配送する際のプラスチック製のパッケージ、使用の終わったタグを7年間保管する(そういう決まりなのです)ために必要な容器、あるいは廃棄の際に使われるビニールのゴミ袋。簡潔に言って、このたった一つの見当外れな規則のために、毎年 12万キロほどのプラスチックごみが発生しています。

大麻草に付けるタグは、シーズン中ずっと屋外での栽培に耐えられるよう、耐久性の高いプラスチックでできています。順調に行けばそのほとんどが、最終的にカリフォルニア州内のゴミ廃棄場に廃棄されます。現行の規制法ではそれが最良のシナリオです。でも、ご存知のように、プラスチックごみは生物圏を循環するのです。

プラスチックは、私たちの飲み水からも、大気中からも見つかっています。人の手が入っていないピレネー山脈の頂上の尾根でも、一番深い海の底でも、どこよりも人里離れた離島でもです。プラスチックは、魚や私たちの食べ物、それどころか私たちの体内にも侵入しています——人間の母乳や血液からプラスチックが検出されているのです。オーストラリアのニューキャッスル大学の研究によれば、人間は通常、毎週クレジットカードが1枚作れるほどの微細なプラスチック片を吸入あるいは経口摂取しているのです!

これはとんでもないことです——そして、数年前にプラスチックの袋やストローの使用を禁じたカリフォルニア州の住民にとっては理解しづらい事実です。ところがカリフォルニア州政府は、膨大な量のプラスチックごみを不必要に生み出すこの規則のように、厄介な規制を押し付けるのを止めないのです。

役立たずの規制

大麻草の一株一株に標識を付ける、というのはそもそも何のためなのでしょうか? TechWire によれば、「大麻草の移動を監視し、州境を越えていないということを政府が確認できるようにする」のがその目的です。

でも、そのためならば他にもやり方はあります。たとえば、デジタル処理によるタグ付けも可能です。また、栽培される大麻を、植えられている一列ごと、あるいはバッチごとにタグ付けするという方法もあります——重量の計測や収穫はそもそもそういう単位で行われているわけですし、そうすることでタグから出るごみを 90% 削減できるのです。

でももっと重要なのは、大麻にタグを付けるという規則の限界に規制当局が気づくことです。カリフォルニア州の大麻草追跡システムには、実際には大麻がカリフォルニア州の外に持ち出されるのを防ぐことはできません。追跡からわかるのは、カリフォルニア州の大麻のうち、栽培許可を取った大麻農園で栽培されている、ごく一部のものがどこにあるかということだけです。カリフォルニア州の大麻は、その大部分が、栽培許可のない、不法な農園で栽培されています。非合法的に栽培される大麻草はタグ付けされていませんし、この先もタグ付けされることはないでしょう。そして、カリフォルニア州から持ち出される可能性が高いのはそうした大麻なのです。

大麻草にタグ付けするのはやり過ぎです。それによって、この問題の大きな要因である不法栽培が減ることもありません。では、どうするべきでしょうか?

まずは、大麻草一本一本に物理的にタグを付けなければいけないという義務をなくすべきです。この役立たずの規則を改正すれば、カリフォルニア州のプラスチックごみを大幅に削減し、より持続可能なやり方の手本となれるはずです。



ティファニー・デヴィット(Tiffany Devitt)は California Cannabis Industry Association(カリフォルニア州大麻関連事業協会)の副会長であり、CannaCraft と March and Ash の規制関連業務の責任者。

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Revision date: 
8月 30, 2022

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